日産の最上級モデルのフーガ。北米や中国では”インフィニティQ70”という名称で販売され、日産のフラッグシップモデルです。2009年の2代目フーガ発売から10年近くが経ち、そろそろフルモデルチェンジのタイミングがきたようです。エンジンの小型化で燃費はどうなるのか?トヨタの上級モデル”クラウン アスリート”との比較を交え、新型フーガの最新情報をお伝えします。
目次
日産フーガ(インフィニティQ70)とは?
日産フーガは2004年に当時の高級ブランド”セドリック”と”グロリア”を引き継ぐ形で販売がスタート。日産のプレミアムモデルとして生まれ変わりました。
海外市場では2014年から日産の高級車ブランド部門”インフィニティ”からの発売。フーガの名称は海外向けには”インフィニティQ70”としました。
現在Qモデルは、Q70が最高位で今はフーガ、シーマの海外モデル。フロントにあるエンブレムも日産のものでなはく、インフィニティのマークですね。
出典:日産Webサイト
トヨタのレクサスと同じで別扱いにすることで高級感と所有欲が増します。
私はインフィニティエンブレムを見るとアッと思い、じっと見たくなってしまいます。
インフィニティのデザイン
インフィニティにはフロント、サイド、ブランドエンブレムにデザインランゲージが設定されている。写真がそれぞれのコンセプト。
<フロントデザイン>
出典:日産Webサイト
ダブルアーチグリルとフォーカスドアイヘッドライトにより、中央にあるエンブレムが一層カッコよく!
<サイドデザイン>クレセントカットCピラー
出典:日産Webサイト
後方にあるCピラーのカットが個性的ですね。
<リアデザイン>
出典:日産Webサイト
ブランドエンブレムとINFINITIの文字、ライトとのバランスがバッチリです。3つの角度からのデザインはどこから見ても上質でオシャレですね。ステキです。
日産フーガ インフィニティ70とは?
海外でのフーガは”インフィニティQ70”
海外市場の評判はというと、北米や中国での人気が高く走行性能やそのデザイン性に高評価をもらっているようです。
北米などの海外では大きなボディの取り回しは狭い日本と違い問題はないでしょう。逆に車体が大きい方が高級イメージがあるようです。日本は小型化がメインになっていますので全く逆ですね。お国柄が出ますね。
日産フーガの評判は?
それでは日産フーガのオーナーさんの評判、口コミはどんな感じでしょうか?高級モデルですから望むところは高いでしょうね。
日産フーガの良い点
・軽いハンドルだが操舵が楽
・ゆらぎ風・フォレストエアコンは本当に快適
・後席の足元がFRのセダンとしてはかなり広い
・エルグランドから乗り換えても正直不便でない
・内装、銀粉混ぜた本木目のパネルの質感は高級感あり
・乗り心地が抜群によい
・スポーツセダンとしてはコストパフォーマンスを含めバランスよい車
・エンジンに余裕があり走行安定性はかなり高い
デザイン性については、トヨタとの比較がでていますね。
フーガのライバルはクラウン アスリートでしょう。確かにオーソドックスなトヨタのデザインに比べ、フーガ(インフィニティ70)は洗練されたイメージがあります。これについては後で詳しくはご紹介しようと思います。
日産フーガの良くない点
・お父さんの借り物みたいで乗りにくい
・車幅が広すぎて狭い道や車庫入れの時は気を使う
・エコモード時の変速がぎこちないせっかく7速のATになったのに不満
・エンジン音が室内にも入り静かではない
・スカイラインンにあまりに似すぎ、それでいてこの価格はいただけない
・燃費が悪く価格が高い
外観は良い評判のとおりですが、室内がおじさん好み、お父さんの借り物みたい。。。この点は、購入ターゲットがお金を持っていそうな層、いわゆる歳を重ねた年齢の諸先輩になりますので仕方ないと思います。
新型フーガかっこよぎやない?!
このままいってほしいな
カッコイイ。 pic.twitter.com/zJD78gcblF— みかピー♪ (@X_TRAIL2525) July 27, 2017
また燃費が悪い、価格が高いの口コミは事実その通りなんですが、そういうコトを気にする人はフーガのオーナーにはなりにくいのでは?と思います。
その辺りマイナス面を収めてフーガが気に入った!好き!となってこそフーガのオーナーさん!ですから。
新型フーガについて
それでは新型フーガについて、今は入っている情報をお話ししましょう。
実は日産は2016年2月「インフィニティQ80インスピレーションコンセプト(Infiniti Q80 Inspiration Concept)」を発表。このコンセプトがインフィニティQ70にも採用されるということです。
また、インフィニティQ80 は日本仕様は”シーマ”となるようで、ここで海外はフーガ=インフィニティQ70、シーマ=インフィニティQ80と分かれます。
出典:You Tube
新型フーガのプラットフォームは?
詳しい情報が流れてきていません。どうやら”インフィニティQ80インスピレーションコンセプト”での新プラットフォームが採用されるようです。
流れるようなデザインはスポーツカーそのものですね。フーガの雰囲気はどこにも見られません。
新型フーガのエンジンやパワートレインは?PHVモデルは?
おおよその予想どうり、エンジンはダウンサイジングをして小型・軽量化されます。引き続いてハイブリッドモデル、ガソリンモデルともに新発売される予定です。PHVの販売はどうなるでしょうか?
新型フーガのハイブリッドモデル
フーガのパワートレインは”インテリジェントパワートレイン”と呼ばれ、ハイブリッドの方式はトヨタとは違うシステム。
1モーター2クラッチ方式でFR者用の、”インテリジェント デュアル クラッチ コントロール”を採用。燃費効率の良いシステムを目指した日産独自のハイブリッドシステムで、新型にもこのシステムは受け継がれる予定。
クラッチは、様々な走行の状況に応じてつなぎ方を次のように変え、効率よくエンジンとモーターを使いわけます。
2.中高速の時:クラッチ1、2ともONしエンジンのエネルギを直接伝える
出典:日産Webサイト
4.減速時:クラッチ2のみつなぎエンジン回転はなし。エンジン回転の抵抗がなくモーターに効率充電が可能
出典:日産Webサイト
このように、1モーター2クラッチ方式をとっていますが、弱点である断続ショック(走行中のエンジンを止めたり発進したりで起きるもの)は、口コミによるとあまり感じないとか。
フーガクラスでこの断続ショックが気になるようなら話にならないです。
エンジン回転に対し、モーター回転を絶妙なコントロールで合わせさせるため、あらゆる状況を想定したテストを重ねて完成したようです。日産の技術力が冴えわたっていますね。
新型フーガのハイブリッド仕様と燃費
仕組みの次はスペック予想です。
新型インフィニティQ50で開発された、新型エンジン”3..0L V型6気筒ツインターボ”が有力です。
最高出力:300ps/6800回転
最大トルク38.0kgm/5000回転
トンランスミッション:7速(電子制御)
燃費:19.5km/ℓ(18.0km/ℓ)
燃料:ハイオク
燃費は20km/ℓまであと一歩及ばずという予想です。このクラスではエンジンの小型化でエンジン重量は軽量にできますが、躯体はなかなか軽くできません。よって燃費の延びも大きな改善は望めないと思います。
現行車が18km/ℓ、新型フーガが19.5km/ℓになると予想しています。
新型フーガのガソリンモデル仕様と燃費
ガソリンモデルは現行が3.5Lと2.5L。新型には新しく開発された3.0Lと2.0Lの2モデルが発売予定です。
出典:You Tube
**2.0L 直列4気筒VC-ターボエンジン**
現行に比べ燃費効率を27%抑えた2.0Lターボエンジンです。
最高出力:210ps/5500回転
最大トルク39kgm/3500回転
トンランスミッション:7速(電子制御)
燃費:14.5km/ℓ
燃料:ハイオク
出典:INFINITI Webサイト INFINITI VC-TURBO ENGINE
ガソリンもハイブリッドも燃料は高級車につきもののハイオク。普通のガソリンにくらべて10円ほど高いのでコストはかかります。この辺りもフーガを買うならおり込み済みでしょう。
ただし、あのレクサスはなんとハイオクではなく普通のガソリン仕様。高級車のオーナーもコストを抑えることができるなら歓迎ですよね。大賛成です。
**3.0LV型6気筒ツインターボエンジン**
最高出力:298ps/6500回転
最大トルク50kgm/5200回転を
トンランスミッション:7速(電子制御)
燃費:8.5km/ℓ
燃料:ハイオク
燃費は現行車が8.9km/ℓに対して、8.5km/ℓと後退。これはツインターボになることでのパワーアップで、燃費は延びない予想です。
PHVモデル発売か?
PHVは電源コンセントに直接繋いで充電ができるのが最大のメリット。
日産が筆頭株主である三菱自動車はすでにPHVモデルをアウトランダーPHEVとして販売中で、燃費はなんと驚異の60.8km/ℓ。
フーガの弱点の一つである燃費を抑えるためには、PHVの採用がいいのかもしれませんね。
ただしまだ普及しきっていませんから搭載するとなれば価格が跳ね上がります。
アウトランダーのエントリーモデル(一番安いモデル)は253万円、PHVとなると360万円で100万円の価格差がでます。フーガに100万円を追加価格でのせたら、、、さらに高価なクルマになります。追加モデルとしては今回は見送りでしょう。
出典:三菱Webサイト アウトランダーPHV
新型フーガの外観、デザイン、インテリアは?
やはりインフィニティQ80のインスピレーションコンセプトモデルのデザインが、少なからず採用される見込みです。
現行に比べるとかなり斬新ですね。居住性や乗り心地はどうなのか?興味深々です。
**Q80**
**現行フーガ**
出典:日産Webサイト
元々フーガの名称は”風雅”からきているそうで、みやびな趣があるという意味。
Q80のデザインは風のようにみやびに流れるシルエットで、フーガの名前にぴったりですね。
**Q80**
**現行フーガ**
出典:日産Webサイト
Q80のハンドルデザインのカッコよさはピカイチですね。レーシングカーを意識??またボタン類がほとんど見てておらず、この点はちょっとピンときません。
**Q80**
**現行フーガ**
出典:日産Webサイト
Q80のリアシートは高い位置にあるように見えます。座り心地はどうなんでしょうかね。一度乗ってみたい気がします。
新型フーガの発売日と価格
発売日はまずインフィニティブランドとして海外で発売し、しばらくして日本仕様になり国内販売が始まるのが通例。となると、2018年の春ごろの発売になりそうです。
また、価格は現行フーガはガソリンモデルが477万円~611万円、ハイブリッドが529万円~693万円。ガソリンモデルはエンジンのダウンサイジングで2.0Lは若干の値下げ、3.0Lはツインターボの採用で少し値上げしたいところでしょう。
価格予想はエンジンモデルが470万円~645万円、ハイブリッドは530万~700万円です。
フーガとクラウンアスリートとのライバル比較
フーガのライバルと言えばスポーツタイプのクラウン アスリートでしょうね。
フーガとアスリートのスペック対決
まずは数字面を比較してみましょう。
新型フーガ | アスリート | |
排気量 | 3.0L | 2.5L |
最高出力 | 300ps/6800回転 | 178PS/6000回転 |
最大トルク | 38.0kgm/5000回転 | 22.5kgm/4800回転 |
トンランスミッション | 7速(電子制御) | 電気式無段階変速 |
燃費 | 19.5km/ℓ | 23.2km/ℓ |
燃料 | ハイオク | レギュラーガソリン |
価格 | 530万円~ | 440万円~ |
さすがフーガですね。排気量がアスリートより大きいこともありパワーはかなり優れています。
一方、燃費はアスリートに軍配。驚いたのはアスリートがレギュラーガソリンだということ。レクサスと一緒でレギュラーガソリン対応しているのは、かなりポイント高いですね!
因みにアスリートは3.5Lと2.0Lのガソリン車はハイオク対応で、ハイブリッドと2.5Lガソリン車がレギュラーガソリンです。
クラウン新型(アスリート、ロイヤル)2018フルモデルチェンジで燃費や価格は?フーガと比較
フーガとアスリートのデザイン、エクステリア対決
**フーガ**
**アスリート**
出典:トヨタWebサイト
**フーガ**
出典:日産Webサイト
**アスリート**
出典:トヨタWebサイト
価格差が物語っているように、フーガが高級感がありまた外観もステキです。
エンブレムはクラウンの王冠をみると威圧感とオジサマ仕様に見えます。インフィニティは日産色が出ていなくていいですね。私はフーガがおススメです。
フーガのイチ押し機能とおススメオプション
私のフーガ イチ押し機能とおススメオプションをご紹介します。
フォレストエアコン(Aパッケージ以外は標準装備)
森の空気を再現して自然環境に近づけるという”フォレストエアコン”・・森のエアコンがフーガには搭載されています。さすが高級モデルですね。
ゆらぎの風を森の空気成分を”みどりの香り“,“香木の香りをのせて前方から出す仕組み。アロマ効果で緊張をほぐしてリラックスさせて集中力が高まるというもの。
出典:日産Webサイト
また、車内外のおいを検知して空気の取入れを自動でコントロールします。排気のイヤなにおいを気にせずに、外気を取り入れるようになっています。
出典:日産Webサイト
BOSE(R)サラウンド・サウンドシステム(メーカーオプション)
音楽好きにはおススメのBOSEのスピーカー。写真を見ただけですごい数のスピーカー。びっくりの16スピーカーを搭載で、どの席に座っていても迫力ある臨場感が味わえるモノ。お値段は消費税込)で194,400円 也。
出典:日産Webサイト
新型フーガのまとめ
新型フーガをご紹介しました。さすが高級車はゴージャスです。インフィニティブランドとして販売している点も、日産とは一線を引いていて私は評価できると思います。
ただし、悲しいことにレクサスのように販売が思うように言っていないのが残念ですね。街中ではほとんど見ないフーガ。新型になって斬新デザインが走っているのを見たいです。
チャンスがあれば乗り心地を確かめたいですね。そうそう、フォレストエアコンも体感したいですし。いずれにせよ楽しみな1台となりそうです。