ホンダのインサイトは2014年3月に販売を終了して以来、3代目モデルを復活させるという噂がでています。初代、2代目ともに販売台数が思うように延びずトヨタのプリウスに完敗。現在も人気の高いハイブリッド市場を取り戻すため、新型インサイトをフルモデルチェンジさせるようです。新しいインサイトの燃費はどなる?ライバルのプリウスとの比較を交えて最新情報をお伝えしましょう。
インサイトとは?
プリウスに惨敗の歴史
ホンダのインサイトは1999年に新発売。初代は2シーター、軽量骨格によりクルマの重量を抑えたモデルで、当時のプリウスより燃費性能は上。こだわりのあるクルマだったようですが、プリウスに売り負けてフルモデルチェンジすることなく販売は終了。
2代目は5人乗りとし、2009年より再発売を開始。排気量は1.3Lと先代の1.0Lより大きく。この2代目インサイトの販売は、直後に発売予定だったプリウスの値付けにおおきく影響したとか。幸先のよい感じで、してやったりのホンダだったと思います。きっと先行きも明るく感じたことでしょう。
もちろんクルマとしてもライバル プリウスに対抗できる絶対の自信があっての再販売だったはず。しかし残念ながら好調はスタート時だけ終わり、販売台数は延びず4年ほどで2代目も生産を終了しています。
打倒プリウス!復活!
そして、今回はどうしても引くことができない状況で、3代目を発売することに。世間の燃費性能の良いハイブリッド人気は止まらず、このクラスのハイブリッドモデルがないホンダは再販売を決めざるをえなかたのでしょう。
ホンダの技術をもって打倒プリウス!ですよね。
戦略の問題なのか?新型インサイトはきっとこの3年間で研究しつくしての販売でしょうね。期待しましょう!
インサイトの口コミや評判は?
それではインサイトの口コミや評判についてお伝えします。すでに新車販売は2013年には終了していますが、オーナーさんはたくさんいらっしゃるはずです。どんな評価でしょうか?
インサイトの良い点
・ハイブリッドながら、スポーツカーのようなデザイン
・プリウスのほうがカタログ上では燃費が良いが、実燃費は逆転でインサイトが良い
・足回りが硬めなのが好き
・パーツメーカー“無限”のエアロが豊富にあり、追加装着することで自分好みに仕上げれて良い
・ハイブリッドを買うなら、プリウスより価格が安くて助かる
・新車にこだわらなければ中古車は安く購入ができて助かる
スポーティなデザインや走りが好評ですね。確かにスタイルはプリウスに比べて流れるようなラインがいい感じです。
若い年代にはプリウスではなくインサイトが人気のようで、また特に”無限”のエアロパーツは根強く人気があります。ドレスアップして楽しみたい人にはインサイトがおススメ。
インサイトの良くない点
・コンパクトタイプでは鼻先が長いので、狭い道で曲がれると思っていくとガリっとやってしまう可能性あり
・リアシートの足回りが非常に狭くおとな3人は無理
・プリウスに比べて全般的に内装が安物な感じがする
・下取り価格はプリウスがよくインサイトは低価格になる
・駆動がモーターだけでないのはハイブリッドらしくない
・エンジンやモーターのパワー不足が否めない
・チャチな足回りはがっかりする
・後方視界が悪く後続車などが見えなくて危ない
・後部座席の乗り降りは頭をぶつけてしまう
・スピードメータの位置が悪く、ハンドルの陰で見ずらい
厳しいコメントが多く並びました。プリウスに比べて市場に出回っているクルマ自体は少ないものの、下取り(買取り)価格は低いようですね。やはりプリウスはインサイトよりかなり人気があるようです。
新型インサイトとは?
それでは新型インサイトの情報を項目ごとにご紹介しましょう。
新型インサイトのパワートレインは?
新型インサイトは引き続きハイブリッド専用車として復活となります。排気量は1.5Lで2代目は1.3Lと1.5Lだったものが絞られる可能性も。
エンジンはLEBタイプ。フィットやヴェゼルのハイブリッドに搭載の直列4気筒DOHC i-VTEC+IMA。この辺りは2代目を踏襲しそうですね。
IMA(Honda Integrated Motor Assist System)とは小型や普通車用に開発したハイブリッドシステム。部品1グラムを意識し軽量化に努めた結果、部品点数を減らすことにも成功しました。
出典:ホンダWebサイト
IMAハイブリッドの特徴は次の通り。
・車内空間が広くなる
・走りが軽やかでスムーズになる
・価格を抑えることができる
出典:zakzak
新型インサイトではこれらのIMAハイブリッドの特徴をさらに磨くことで、燃費性能に貢献するものと推測されます。
新型インサイトの予想スペックは?
新型インサイトの予想スペックを2代目と比較してみました。エンジンは2代目の直列4気筒のLEB(DOHC i-VTEC)を3代目(新型)にも踏襲するようですが、改良を加えるとのうわさもあります。
Motor Authority spots the upcoming 2019 #Honda #Insight #spyshots | https://t.co/ibEfTUZF5i pic.twitter.com/bgHkjqzT53
— CRHondaDealers (@crhondadealers) August 2, 2017
新型インサイト | 2代目インサイト | |
排気量 | 1.5L | 1.5L(1.3L) |
最高出力 | 81[110]/ 6,600 | 82〔111〕/6,000 |
最大トルク | 134[13.7]/ 5,000 | 142〔14.5〕/4,800 |
モーター | ||
最高出力 | 29.4[40]/ 2,000 | 10〔14〕/1500 |
最大トルク | 180[18.3]/ 2,000 | 78〔8.0〕/1,000 |
トランスミッション | CVT | CVT |
駆動式 | FF、4WD | FF |
寸法 | 4450×1735×1450 | 4395×1695×1435 |
エンジンはフィットのハイブリッドをベースに、エンジン出力を抑え気味に。モーターについても同じくフィットのハイブリッドモーターの出力をパワーアップするようです。
また、駆動式は2代目がFFだけだったのに対し、4WDも追加予定。
次にボデイサイズは少し大きくなりますので、2代目よりかは居住性は上がるでしょう。しかし現行プリウスの 4548×1760×1470(mm)に比べると幾分コンパクトのようです。この辺りのサイズ感は大きくすることでの重量増を避けたい・・・という考えから割り出したのだと思います。
居心地、燃費ともに、ほど良い加減での設定を模索した結果でしょうね。妥当プリウスですから研究を重ね、万全を期していることだと思います。
新型インサイトの燃費は?
それでは新型インサイトの燃費はどのくらい延びるでしょうか?
現行プリウスが40.km/ℓ越えの40.8km/ℓを出しましたので、それに近い数字は出したいところですね。2代目の1.5Lタイプが23.2km/ℓでしたから、大幅に改善されても30km/ℓ台でしょう。期待を込めて37.0km/ℓを予想したいところです。
新型インサイトのプラットフォームは?
新型インサイトのプラットフォームは、詳しい情報はありません。一説にはシビックセダンのプラットフォームを採用か?と言われているようです。
新型インサイト、どうぞ pic.twitter.com/F7bspBcUb5
— おしず (@shizuku_nZk) August 11, 2017
新型インサイトのデザインは?
2代目のデザインは若年層にはプリウスより受け入れられた”ワンモーションフォルム”。その流れはプリウスとの差別化のためにも残したいですね。
<3代目 インサイトのスパイショット>
もちろん燃費のことを考えてのデザインになりますが、空気抵抗を考えても流線形のワンモーションフォルムになりそうです。フロント、バックともに傾斜はかなりあるかもしれません。そのためクォーターピラーがつくかも。
いずれにしても、プリウスとは違うぞ!という斬新かつオシャレなデザインに期待したいです。
新型インサイトの名称が変わる?
初代、2代目と続けてフルモデルチェンジすることなく、生産終了→販売終わり、となったインサイト。ちょっと縁起が悪いので名称を変えた方が良いかなと思います。
私はインサイトの名前を残しつつ、新しさが分かるネーミングがいいかなと。
元々のインサイト命名の由来は英語でいうところの”世の中の先を見抜く力、洞察力、観察眼”といったあたりに焦点を当て、思いを込めたとか。
今までのインサイトは残念なことに見通す力は不足していたようですね。
再生の英語は”restart”なので例えば”リスタ”(ビスタをまねて)とか、再挑戦ということでre-challengeで ”リ・チャレンジ インサイト”などの造語もいいかもしれませんね。
いずれにしても、新鮮でまたチャレンジャーらしいネーミングがいいと思いますが皆さんはどう思われますか?
新型インサイトの発売時期と価格
新型インサイトの発売時期は、今年10月末に行われる東京モーターショーでのお披露目が終わってからになりそうです。具体的には2018年2月ごろが濃厚だと思います。
東京モーターショーでは各メーカがこれから押していく、また発売を控えているモデルを先行して紹介する場なので、楽しみが増えそうですね。
次に価格ですが、プリウスとの違いでインサイトの方が価格が安いというコメントがありました。
ライバルのプリウスは現行車価格が243万~340万円で、2代目インサイトの価格が193万円~255万円でした。これからすると、新型インサイトはエンジンの改良、さらなる軽量化が図られ、対プリウスの燃費効率を目指すはずです。よって2代目インサイトからは若干の値上げはしかないと思います。
新型インサイトの価格は230万円台~290万円で、現行プリウスよりもやはり抑えた価格設定にすると思われます。
新型インサイトにPHVタイプも追加?
新型インサイトにPHV(プラグインハイブリッド)の追加が検討されています。詳しい情報は未だありませんが、プリウスPHVの対抗馬としてのPHVモデルへの参戦です。
PHVは完全な電気自動車とハイブリッドカーの間くらいの位置。家庭用100Vで充電ができ、充電した電力で走る経済的かつ環境にやさしいクルマです。
しかしながらフル充電でEV走行可能距離がカタログ値70km。実走行距離は仮に7割で考えてもたった50kmです。
もちろん充電電力がなくなればハイブリッド走行への切り替えとなりますが、あくまでも今のEV走行はちょっと街走りにという程度です。
すでにトヨタはプリウスPHVというネーミングで販売はスタート。またもやホンダは出遅れ感満載ですから、インサイトにPHVを販売し足並みをそろえたいでしょう。
その気になる新型インサイトのEV走行距離は、プリウスPHVのEV走行距離(充電した電力を使用しての距離)68.2kmを超える70.0kmが目標と言われています。
新型インサイトとプリウスとの比較
それでは新型インサイトの最大かつ唯一といっても過言でない、ライバル プリウスとの比較をしてみましょう。
新型インサイトとプリウスのスペック比較
それでは新型インサイトとプリウスのスペックを比較してみたいと思います。
新型インサイト | プリウス | |
エンジン | 直列4気筒のLEB (DOHC i-VTEC) |
水冷直列4気筒DOHC |
排気量 | 1.5L | 1.5L |
最高出力 | 81ps/ 6600rpm | 98ps/5200rpm |
最大トルク | 134kgm/ 5000rpm | 142kgm/3600rpm |
トランスミッション | CVT | 電気式無段階変速機 |
駆動方式 | FF、4WD | 2WD、4WD |
寸法 | 4450×1735×1450 | 4548×1760×1470 |
最大トルクから見るとプリウスの方が立ちあがりは早そうですね。ちょっと意外だったのは私だけでしょうかね。
新型インサイトとプリウスの外観(デザイン)
次に、外観(デザイン)はどのように違うでしょうか?
<新型インサイト>
<プリウス>
出典:トヨタWebサイト
写真で見ると、フロントの傾斜はインサイトが、バックはプリウスが大きくなっていますね。これにより全体の見え方はインサイトの方がスマート感が出てるように思います。先代からのスポーティさを保っているということでしょうか。
新型インサイトを買う前に中古車検討は?
インサイトの中古車市場は買い手が有利だと思います。というのもインサイトよりプリウスが欲しいと思う人が多くて、インサイトが売れない→安く売る ようです。
現在の一番のボリュームゾーンは2代目初期のころの年式2009年~2010年。取引価格が30万円台から80万円になっています。インサイト全体でみると20万円~100万円くらいでの取引が多いようですよ。
状態の良い中古車を安く手に入れれば、燃費の良くなった新車を買うよりもトータルでお得になる場合もあるでしょう。
新型インサイトのスペック詳細やデザインが明確になれば、価格の安い中古車購入との比較検討をするのはいかがでしょうか?
参考:私が実際に中古車査定した実体験
〔車買取〕査定を少しでも高くするには?クルマを買うときのお得情報と無料サイトの利用方法
新型インサイトのまとめ
新型インサイトの情報をお伝えしました。
1番気になるところはプリウスの燃費にどこまで近づけるのか!?ですね。いまや、燃費の30.0km/ℓ後半は当たり前になってきましたので、40.0km/ℓ台により近くなるでしょう。
また3代目の寿命はどうなるのか?短命にならないこと、これは切に祈りたいです。