三菱のパジェロは1982年から発売しているクロスカントリー車。力強い走りで圧倒的な存在感がある息の長いSUVモデルです。現行車は4代目で10年以上が過ぎ、フルモデルチェンジのタイミングに来ています。ロングボディとショートボデイの2モデルを持つパジェロは、新型になりディーゼルエンジンやPHEV搭載は?またパジェロ デューククロス”とは?今入っている最新情報をお伝えしましょう。
目次
三菱パジェロとは?
三菱パジェロはクロスカントリーSUVでフラッグシップモデル。過酷なレースで知られるパリダカ―ルで何回も優勝するほどの優れモノです。
当初は、ほぼディーゼルモデルで占めていたモデル構成。時の大気汚染問題からディーセル規制をひかれることになり、販売は大打撃をうけることに。
ディーゼルそのものへの悪評も相まって、のちにクリーンディーゼルを投入することになりました。
そして、三菱の燃費偽装問題でモデル販売終了リストにあったパジェロやデリカD:5は、提携した日産の勇断で2モデルの存続が決まったようです。
三菱にとっては四輪駆動車は得意な分野でこれを残せるのは本当に良かった!と思います。
パジェロのロングボデイとショートボディ
現行パジェロには5ドアで7人乗りの”ロングボデイ”と、3ドアで5人乗りの”ショートボデイ”の2モデル。
前から見たデザインは同じに見えますが名のごとく全長に差があり、堂々たる風格のロングボデイ、小ぶりで取り回しのきくショートボデイは用途などで選べるようになっています。
<ロングボデイ>
<ショートボデイ>
出典:三菱Webサイト
ロングボデイは駐車するのも大変ですし、私ならショートボデイで十分かなと思います。
ただし3ドアなのは痛い。。。3人目の乗り降りが不便でしょうがないですからね。ココは残念です。
パジェロの口コミ、評判は?
それではオーナーさんはパジェロをどう感じているのでしょうか?クロカンに乗る覚悟をもっていると思いますが、どんな評価がでてくるか。。。
パジェロの良い点は?
・スーパーセレクト4WDの切り替えがボタンではなくシフト式なのが良い
・ディーゼルターボのパワーに惚れた
・雪道での走りは安定感があり安心できる
・凹凸のある道でも安定して走れるところが気に入った
・硬めのサスペンションだが乗り心地は悪くない
・車内は静かでシートの乗り心地がよく疲れにくい
・デザインや燃費、パワー、価格などトータルで考えるとバランス良く満足
・オートマチックハイビームの反応の速さが良くて使い心地がよい
・視界の高さ、見晴らしの良さが高得点
・内装も高級感がありポイントは高い
・室内は開放的で広く、居住性は抜群
・燃費は良くはないが、このクラスのSUVとの比較では妥当なところ
さすが悪路の突破性について高評価ですね。
燃費については購入の時に折り込み済でさほど気にならないようです。
パジェロの良くない点は?
・車格に合わないプラスチックの質感などはいかがなものか
・フェイクレザーを使っている部分があり、以前は本革だったのでがっかりする
・助手席前のグローブボックスがせり出しすぎで座席空間が狭い
・雪道でのカーブ時にブレーキで滑ることがあるので注意が必要
・車体が大きすぎて駐車場によっては停めれないことがあり不便
・3列目が窮屈で遠乗りには全く向かない
・車体重量が重いせいか走り出しが思っていたよりも遅くて残念
高級SUVとしては内装の質感が良くないことで、不満の声があがっています。また、大型車ならではの駐車場での停めにくさは致し方ないでしょうね。
出典:You Tube
新型パジェロについて
5代目になる新型パジェロは、引き続いてロングボデイとショートボデイが販売される予定です。
すでにそれぞれの新型モデルの参考になるコンセプトカーが、モーターショーでお披露目されています。
それでは、コンセプトカーの情報を交えて新型の予想をご紹介していきます。
新型パジェロ・ロングボデイ、ショートボデイのプラットフォームは?
2モデルとも、三菱が開発した世界初の”ラダーフレーム ビルトインモノコックボディ”が引き続き採用されます。
この”ラダーフレーム ビルトインモノコックボディ”は、ラダーフレームの頑丈な造りで激しい衝撃に耐え、モノコックボディの軽さと快適な走りを融合させたもの。
造りはモノコックボディにラダーフレームを溶接し、曲げやひねりの強さが従来比3倍、100㎏の軽量にも貢献しています。
このプラットフォームにて”本格的なオフロード走行””街中を走ること”の、2つの相異なる条件でも高レベルの走行性能、軽量化による燃費性能UPを並行して行っているワケですね。
素晴らしい技術です!一度乗ってみたいと思いますね。
新型パジェロ・ロングボデイは愛称デューククロス?
ロングボデイについては、2017年4月上海国際モーターショーにて発表した”MITSUBISHI GT-PHEV Concept”がベースになりそうです。愛称と噂されている”デューククロス”は特許出願中。
1.機能に基づく美しさ
2.可能性を拡張するデザイン
3.ダイナミズムを刻むデザイン
4.日本の匠の美しさ
の4つを求め追及するというデザインコンセプト。
次の写真からもダイナミックでワイドな感じのなかに、繊細さが伝わってきます。さすが日本の匠は美しい!
そして、三菱独自のデザインコンセプト”ダイナミックシールド”を採用し、三菱のロゴマーク周辺はブラックに。
機能重視の発想から生まれたフロントデザインは、力強さが強調された顔つきに仕上がっていますね。
出典:三菱Webサイト
私が気に入ったのは、ワイドなバンパーに埋め込まれた3灯式のライト。この縦に並ぶライトは珍しくてオシャレ感満載。高級感もありステキです。
新型パジェロ・ロングボデイのパワートレインは?
ロングボデイのエンジンは、現行車と同じクリーンディーゼル車、ガソリン車はほぼ決まりで、コンセプトの名称にあるPHEVが追加として有力です。
・3.2L直噴4気筒クリーンディーゼル ターボエンジン
・最高出力:200ps/3,400rpm
・最大トルク:40kmg/2200rpm
・燃費:15.2km/ℓ(現行は10.0~10.4km/ℓ)
現行車がクリーンディーゼルでカタログ値が10.0km/ℓしかないのは寂しいですね。新型になって15.0km/ℓ以上に伸ばしたいところ。期待しましょう。
・2.5L直列4気筒DOHC16バルブICターボ+モーター
・最高出力:210ps/6,100rpm
・最大トルク:30kmg/2,400rpm
・燃費:15.2km/ℓ(現行は8.0km/ℓ)
新型パジェロ・ロングボデイはPHEV搭載またはPHEV+クリーンディーゼル ハイブリッド?
新型パジェロ・ロングボデイはクリーンディーゼル車でも10km/ℓ台で、20km/ℓには全く届かない燃費予想。今どきのクルマとしてはもう少し延ばしたいところですね。
まぁクロカンSUVでロングボデイであれば、目をつむってくれるユーザーも居なくはありません。
が、新型パジェロの目玉として、アウトランダーで採用しているPHEVを考えるのは当然でしょう。さらに、”PHEV+クリーンディーゼル”というハイブリッドを、という説も上がっています。
仮にクリーンディーゼルとのハイブリッドであれば、燃費性能が改善されるだけでなく、”燃料(軽油)の安さ”、”エンジン寿命が長くなる”などうれしいお得が追加されます。
ということで、希望を含めて”PHEV+クリーンディーゼル”のハイブリッドが採用される想定で、スペック予想をします。
・V型6気筒 3.0Lスーパーチャージャー+モーター(PHEV)
・最高出力(PHEV):350ps/5900rpm
・最大トルク(PHEV):70.0kgm/2,500rpm
・モーターのみ走行距離:120km
・ガソリン(軽油)走行距離:1180km
新型パジェロ・ショートボデイとは?
新型パジェロのもう一つのモデル、ショートボディのベースになるのは2013年の東京モーターショーで発表された、”GC-PHEVコンセプト”か?と言われています。FRタイプで大容量バッテリー搭載おPHEVシステムを採用した、大型SUVのコンセプトカーです。
フロントフェイスはロングボデイと同じ三菱独自のデザイン性を前面に出した、”ダイナミックシールドを採用。安定感とパワフルさが見てとれる辺り、頼もしいですね。
出典:三菱Webサイト
ロングボデイのベースかと予想されている”GT-PHEV Concept”と比べて、現行モデルのデザインと似た感じになっています。こちらの方が、見慣れているせいか落ち着きます。
どちらかのデザインに統一となる可能性が高いでしょうね。新しさを求めるならロングボデイのベース”GT-PHEV Concept”でしょう。
出典:You Tube
新型パジェロ・ショートボデイのパワートレインは?
エンジンは2種類。3.0Lスーパーチャージャーガソリンエンジン+モーターのPHEVと、現行と同じクリーンディーゼルエンジンが予想されます。
トランスミッションは8速AT。
新型パジェロ・ショートボデイのサイズは?
現行パジェロのショートボデイは3ドア。
ここで提案ですがショートボデイも5ドアにならないものか?後列への乗降りのしやすさは3ドアでは悪すぎます。
次の表は現行車とGC-PHEVコンセプトとのサイズ比較。
ショートボデイ | GC-PHEVコンセプト | |
全長 | 4385mm | 4930mm |
全幅 | 1875mm | 1940mm |
全高 | 1850mm | 1980mm |
GC-PHEVコンセプトほど大きくすることはないでしょうが、5ドア実現のためには少しボデイサイズを大きくして5ドアにしてほしいものです。
実際、小ぶりのマツダCX3で全長が4275mmで5ドア。現行モデルでもできなくはありませんが、高さとのバランスを考えて全体を大きくする方がスマートでしょうね。
新型パジェロの4WDとは?
現行車で採用している”スーパーセレクト4WDⅡ”はどんな道でも安定した運転・走行ができるシステムです。4つのモードをトランスフォーレバーで切り替えることで、雪道、岩のある道、または燃費を抑える走行が可能に。
出典:三菱Webサイト
新型パジェロは4WDの技術をふんだんに織り込んだAWC(オールホイールコントロール)。そして、スーパーセレクト4WDⅡを進化させたスーパーセレクト4WDⅢが搭載されるようです。
**パジェロのS-AWCとは?**
新型デリカD:5に採用されているS-AWCは、4輪の駆動力と制動力のコントロールから、あらゆる走行場面においてドライバーの操作を確実にそして安定したものに。
さらにはタイヤ能力の最大限発揮にも貢献しています。
そして、「NORMAL」と「4WD LOCK」を4WDロックスイッチで選ぶことで、通常走行、悪路突破時それぞれにマッチした走りを。
出典:三菱Webサイト S-AWCシャシーモデル
新型パジェロはアウトレジャーと災害時に便利な電源に
アウトランダーPHEVにも採用されている、PHEVの電気で家電製品を使う!というなんと便利な機能。
一般家庭の消費電力量の約1日分を使える電気量があり、災害時などはエンジン発電を含めると最大約13日分相当にもなります。頼もしいですね。
出典:三菱Webサイト 写真はアウトランダーPHEV
出典:You Tube
新型パジェロの価格と発売日
新型パジェロの価格はPHVグレードは、ショートボデイが350万円~500万円、ロングボデイは400~600万円と現行車より50~100万円ほどアップの予想。これはPHEVが採用されるのを織り込んでいるからですね。
また、発売日は当初2018年との噂がありましたが、三菱の燃費偽装問題などでのごたごたから2019年になりそうです。
パジェロの中古車情報は?
本格SUVの走りを手に入れたいけど、新車ではちょっと予算が合わないとか、SUVは初めてなので運転が不安。こんな方は入門的にパジェロの中古車から入ってもいいかもしれません。
年式、走行距離、オーナー数、修理履歴などをしっかりチェックしてみましょう。
次の数字はパジェロについて一般的なネット平均評価です。参考にしてはいかがですか?
デザイン:4.0
走行性:3.9
居住性・車内の広さ:3.9
積載性:3.6
運転のしやすさ:3.2
維持費:3.1
2010年~2013年式が多く出回っているようです。年式が新しいためか価格帯は200万円~300万円弱と、新車と比べると100万円~200万円求めやすくなっています。
自分の思うモデルで価格が折り合えばお買い得なケースもありますよ!
新型パジェロのまとめ
新型パジェロの最新情報をお伝えしました。
生産終了かも、、の崖っぷちから一転、日産の決断で新型が発売されることになったのは、三菱の四輪駆動、電気自動車の技術力の高さから。
この強みを生かして、新しいパジェロが街中で走っているのを見たいですね。楽しみです!
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